プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法
現役弁護士による交渉術の本。
タイトルからはベタな実用書のようだが
(そして内容も実用的なものばかりだが)、
著者自身の経験をもとに展開される事例が生々しくかつ面白く、
一気に読めた。
例えば、親族が殺された事件の遺族に対して、
加害者の弁護人としてどう対処したか、など。
交渉のステップは感情→論理→感情。
まずは交渉相手に好かれるようアプローチし、ロジックで固め、
最後に友好的にクローズするという流れ。
「5章 負の感情に支配されない方法」の内容も興味深い。
弁護士というと理詰めで相手を追い詰めるイメージを持っていたが、
著者の人情味が感じられる一冊。